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白旗神社(藤沢市)

(しらはた じんじゃ)

白旗神社は、神奈川県藤沢市に位置する歴史ある神社です。主祭神として寒川比古命と源義経を祀り、地域の人々に「白旗さま」として親しまれています。

この神社は、旧・藤沢宿の白旗交差点から北へ約300メートル進んだ場所にあり、国道467号(八王子街道)に面しています。白旗交差点のすぐ近くには、伝承による源義経の首を洗ったとされる「源義経首洗井戸」があります。

鳥居と参道

神社の入口には高さ8メートル、幅6メートルの鳥居がそびえ立ちます。この鳥居は1984年(昭和59年)に建立されたもので、グラスファイバー製の鳥居としては日本初と言われています。参道を進むと、社殿へと続く道があり、厳かな雰囲気が漂います。

祭神と相殿神

白旗神社の主祭神は、相模国一宮の寒川神社の祭神である寒川比古命と、平安時代末期の武将である源義経です。これに加え、相殿神として以下の神々が祀られています。

相殿神

歴史

白旗神社の創立年代は不詳ですが、相模国一宮の寒川神社の祭神を祀り、かつては「寒川神社」と称していました。享保年間(1716年 - 1735年)には、正一位に叙せられ、坂戸町の総鎮守となりました。その後、元文年間(1736年 - 1741年)に荘厳寺が火災で消失し、1747年(延享4年)に神社の隣に移転しました。宝暦2年(1752年)には社殿が再建され、同時に「白旗神社」と改称されました。また、宝暦7年(1757年)には、江戸神田の神輿屋六兵衛が作った神輿が奉納されました。1875年(明治8年)には、明治元年(1868年)に出された神仏分離令により、荘厳寺が移転しました。

伝承

白旗神社には、源義経と弁慶にまつわる数々の伝承が残されています。文治5年(1189年)の閏4月30日、奥州平泉の衣川館で自害した義経の首級が鎌倉へ送られ、6月13日に腰越で首実検が行われた後、この神社の近くに義経と弁慶の首級が葬られたという伝承があります。この伝承に基づき、「伝・源義経首洗井戸」や「弁慶塚」などが現存しています。

鎌倉大日記の記述

『鎌倉大日記』によると、文治5年5月13日に源義経の首が鎌倉に運ばれ、この地に埋葬されたと記されています。

東海道名所記の記述

『東海道名所記』には、「よしつね弁慶がくび鎌倉に上せけるに、夜の間にふたつのくび此処に飛び来れり」とあり、里人がこれを見た際に大なる亀の背中に乗って笑ったという伝承が残っています。その後、神に祀られ、「白旗明神」と称されるようになりました。

祭事・年中行事

白旗神社では、年間を通じてさまざまな祭事や年中行事が行われています。

主要な祭事・年中行事

文化財

白旗神社には、藤沢市指定の文化財がいくつかあります。

藤沢市指定文化財建造物

藤沢市指定有形民俗文化財

藤沢市指定無形民俗文化財

所在地情報とアクセス

白旗神社の所在地は、神奈川県藤沢市藤沢二丁目4番7号です。交通手段としては、以下の方法があります。

鉄道

小田急電鉄江ノ島線の「藤沢本町駅」から徒歩約6分です。

バス

神奈川中央交通の「白旗神社前」バス停からアクセス可能です。

道路

国道467号に面しており、車でのアクセスも便利です。

周辺施設

白旗神社の周辺には、義経にまつわる伝承地や歴史的な施設が点在しています。

源義経首塚跡

社殿の南に位置する源義経の首塚跡や「伝・源義経首洗井戸」があります。

弁慶塚

弁慶の首が葬られたとされる弁慶塚や八王子権現跡(常光寺裏手)が南南東の方角に位置しています。

皇大神宮

那須与一が創建したとされる皇大神宮も近くにあり、この地域は「奈須野」と呼ばれていました。

その他の情報

白旗神社は地域に密着した神社であり、藤沢市内の他の神社も兼務しています。

白旗神社を舞台とした作品

2017年に放送されたテレビアニメ『Just Because!』の第4話で白旗神社が登場しました。

Information

名称
白旗神社(藤沢市)
(しらはた じんじゃ)

鎌倉

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