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小田原市 郷土文化館

(おだわらし きょうどぶんかかん)

小田原市郷土文化館は、神奈川県小田原市の城内に位置する博物館であり、小田原城址公園内にあります。この施設は、地域の自然、歴史、文化に関する資料を収集、保管、展示しており、地域文化の発展に寄与しています。この記事では、館の概要、運営、展示内容、施設、沿革などについて詳しくご紹介します。

概要

小田原市郷土文化館は、1955年(昭和30年)に旧小田原市立図書館の施設を活用して開館しました。この施設は、小田原市の歴史、考古学、文化、民俗および自然に関する資料を展示する博物館として機能しています。1960年(昭和35年)には、博物館相当施設に指定されました。

開館以来、館内では常設展のほか、年に1回以上の特別展が企画されており、また、各種講座や体験学習会も開催されています。さらに、所属学芸員や研究者による調査報告が毎年「小田原市郷土文化館調査研究報告書」として刊行されています。

運営

小田原市郷土文化館は、小田原市が直接運営しており、6名の職員が常駐しています。また、運営に際しては、小田原市郷土文化館運営協議会が設置されており、教育委員会の諮問に応じて調査・審議を行い、運営に助言を与えています。この協議会は10名の委員で構成され、任期は2年間です。

開館時間と休館日

小田原市郷土文化館は、午前9時から午後5時まで開館しています。休館日は、12月29日から1月1日までです。入館料は無料となっており、誰でも気軽に訪れることができます。

施設

現在の施設は、1945年(昭和20年)に神奈川県が建設した木造2階建ての建物であり、元々は博物館として建設されたものではありません。このため、展示や収蔵スペースには制約があり、建物の老朽化も進んでいます。また、国の史跡指定地内にあるため、大規模な改修や新築は困難です。

展示室の紹介

歴史資料室

館内の1階にあるこの資料室では、奈良時代の千代寺院跡から出土した瓦や後北条氏、小田原藩に関連する古代から近世の小田原の歴史資料が展示されています。

文化人資料室

歴史資料室に隣接するこの資料室では、明治・大正・昭和期の小田原に関する資料が展示されています。かつては北原白秋などの作家に関する展示も行われていましたが、現在は主に近代の庶民の生活に焦点を当てた展示が中心です。

考古資料室

文化人資料室の隣に位置するこの資料室では、市内各所から出土した縄文・弥生時代の土器や石器、古墳時代の副葬品などが展示されています。

民俗資料室

館の2階に位置するこの資料室では、農具や民具などの民俗資料が展示されています。小田原の漁業に関連する資料も多く収蔵されており、2階の通路部分にも展示されています。

自然科学資料室

2階には小田原・箱根に生息する動植物や相模湾、市内河川の魚介類の剥製や標本が展示されている自然科学資料室もあります。

その他の施設

小田原市郷土文化館には、展示室以外にもさまざまな施設があります。

会議室

特別展を開催する際には、会議室が展示会場として使用されることがあります。

図書室

1階には図書室がありますが、一般には公開されていません。

収蔵室

1階と2階には収蔵スペースが設けられています。また、小田原市蓮正寺には民俗資料整理収蔵庫が、別館である松永記念館にも収蔵庫があります。

事務室

1階の受付奥には事務室があり、職員が常駐しています。

作業室

2階には作業室が設けられています。

主な収蔵資料

小田原市郷土文化館には、国や県指定の文化財は収蔵されていませんが、次のような市指定文化財が収蔵されています。

沿革

小田原市郷土文化館の沿革を以下に示します。

所在地と交通アクセス

小田原市郷土文化館の所在地は、神奈川県小田原市城内7-8です。最寄り駅はJR線・小田急電鉄小田原線の小田原駅で、そこから徒歩約10分で到着します。

Information

名称
小田原市 郷土文化館
(おだわらし きょうどぶんかかん)

小田原

神奈川県