小田原城址公園は、神奈川県小田原市城内に位置する総合公園です。小田原城の本丸と、1960年(昭和35年)に復興された天守閣を中心に整備されたこの公園は、国の指定史跡にも含まれており、日本さくら名所100選にも選ばれています。
公園内には歴史や文化に触れられる施設が数多くあります。小田原城歴史見聞館、動物園、遊園地、小田原市立図書館、小田原市郷土文化館などがあり、訪れる人々に多彩な体験を提供しています。また、公園内には梅、桜、藤、花菖蒲、アジサイ、ハスなど四季折々の植物が植えられており、四季を通じて美しい自然を楽しむことができます。
NPO法人小田原ガイド協会では、ガイドボランティアが小田原城や周辺の名所・旧跡を無料で案内するサービスを提供しています(要予約)。これにより、訪問者は歴史的背景や見どころを深く理解することができます。
1960年(昭和35年)に天守閣の復興工事が行われ、その後、常盤木門、銅門、馬出門が順次復元されました。かつて小田原城の堀に架かっていた隅櫓橋(すみやぐらはし)は、馬出門の復元工事のため、2006年(平成18年)に撤去されています。
一方で、1960年代には公園内に遊園地や野球場、市役所、学校などが存在していましたが、1970年(昭和45年)に文化庁から「城に関係ない施設は撤去すべき」との要請を受け、これらの施設は順次移転が進められました。2014年(平成26年)には、公園内に併設されていた美術館「小田原城ミューゼ」も閉館しました。
「お城の動物園」として知られる小田原動物園は、1950年に市制10周年を記念して開催された「こども文化博覧会」の会場を残す形で開園しました。動物園では、タイから来園したインドゾウのウメ子やニホンザルが飼育され、最盛期の1988年にはツキノワグマやワニ、インドクジャクなど70種332匹の動物が飼育されていました。
城址が国の史跡であることや、城の復元・保存活動が進められていることから、動物園の閉園が決まり、動物たちは他の動物園や新設された小田原こどもの森公園わんぱくらんどなどに移されました。インドゾウのウメ子は2009年9月17日に亡くなり、その後、動物園は縮小されていきました。
10年以上にわたり、サル舎だけが残っていましたが、2023年12月にサル舎に残るニホンザル7匹が茨城県石岡市の東筑波ユートピアに引き取られることになり、その後サル舎も撤去されることが決定しました。これにより、2023年12月14日に動物園は閉園します。
公園内には小田原城天守閣や小田原城歴史見聞館、常磐木門などの歴史的建造物が点在しています。また、小田原市郷土文化館や遊園地もあり、観光客や家族連れに人気です。
以前は「小田原城ミューゼ」という美術館も併設されていましたが、現在は閉館しています。遊園地内には、豆汽車が運行されており、子どもたちに親しまれてきました。
小田原城址公園では、四季折々の自然を楽しむイベントが数多く開催されています。
その他、小田原おでんサミット(3月または4月)や小田原おでんまつり(10月)など、地元の食文化を楽しむイベントも開催されています。
小田原城址公園へのアクセスは、小田原駅から徒歩10分と便利です。歴史と自然が調和したこの公園は、訪れる人々に豊かな時間を提供します。