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洒水の滝

(しゃすい たき)

三段に分かれ、合わせて118メートル高さの名瀑

洒水の滝は、神奈川県足柄上郡山北町に位置する美しい滝で、酒匂川水系の滝沢川にあります。この滝は、三段に分かれており、一の滝は69メートル、二の滝は16メートル、三の滝は29メートルの高さから流れ落ちます。

その清らかな水と荘厳な景観から、「名水百選」や「日本の滝百選」に選ばれ、さらに「かながわの景勝50選」や「かながわ未来遺産100」にも認定されています。「洒水」という名前は、密教の言葉で「身を清める水」を意味し、古くから修行の場としても知られています。

三段の壮大な滝

洒水の滝は三段に分かれており、それぞれが異なる魅力を持っています。一の滝は高さ69m、二の滝は16m、そして三の滝は29mの落差を誇り、その総合的な美しさは訪れる者を圧倒します。この滝は『新編相模国風土記稿』にも「蛇水の滝」として記されており、古来より相模国最大の滝として知られていました。

歴史と信仰

この滝は古くから相模国で最大の滝として知られ、『新編相模国風土記稿』には「蛇水の滝」と記されています。

洒水の滝は、その自然の美しさだけでなく、宗教的な意味合いでも重要な場所です。鎌倉時代初期の真言宗の僧、文覚が、この滝で百日間の滝に打たれる荒行を行った場所としても有名です。滝の近くには、文覚が安置したとされる洒水の滝不動尊を祀る「常実坊(穴不動)」があります。この不動尊は、訪れる人々の信仰の対象となっており、毎年多くの参拝者が訪れます。

遊歩道と観瀑台の整備

洒水の滝へは、神奈川県道726号矢倉沢山北線からアクセス可能で、滝沢川沿いに設けられた遊歩道を通って滝の近くまで行くことができます。しかし、2004年(平成16年)には落石が相次ぎ、遊歩道やベンチが損傷したため、立ち入り禁止となっていました。ですが、2022年(令和4年)4月8日、新たに整備された全長118m226段の遊歩道と地上40mの観瀑台が一般に開放され、再び滝の壮大な姿を安全に楽しむことができるようになりました。

洒水の滝祭り

洒水の滝では、毎年7月の第4日曜日に「洒水の滝祭り」が開催されます。この祭りは、地域の伝統行事として知られ、滝の清らかな水を利用した水行や、常実坊境内で行われる火祭り、さらには迫力ある洒水太鼓の演奏など、多彩なイベントが行われます。この祭りには、地元住民だけでなく、多くの観光客も訪れ、洒水の滝の魅力を再発見する機会となっています。

アクセス方法

洒水の滝へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利です。JR御殿場線山北駅で下車し、徒歩約40分で滝に到着します。また、車を利用する場合は、国道246号樋口橋交差点から県道726号を南下し、食堂を西へすぐの場所にあります。豊かな自然と歴史的な背景を持つ洒水の滝は、日常の喧騒を忘れ、心身をリフレッシュさせるには最適な場所です。

自然と歴史が調和する名所

洒水の滝は、その美しい自然景観と深い歴史が織りなす独特の魅力で、訪れる人々を魅了してやみません。清らかな水が流れ落ちる滝の姿は、見る者に静寂と癒しをもたらし、また、文覚の修行の地としての歴史的背景が、滝の神秘性をさらに高めています。ぜひ一度、洒水の滝を訪れ、その魅力を直接感じてみてください。

Information

名称
洒水の滝
(しゃすい たき)
リンク
公式サイト
住所
神奈川県足柄上郡山北町平山
電話番号
0465-75-2717
営業時間

散策自由

料金

無料

駐車場
無料 8台
アクセス

電車:
JR御殿場線「山北駅」下車、徒歩35分

バス:
JR御殿場線「山北駅」下車、山北駅より町内循環バス「平山」下車、徒歩10分

車:
東名高速道路「大井松田」ICから国道246号を御殿場方面へ約15分、「樋口橋」交差点を左折してすぐ

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