横浜みなと博物館は、神奈川県横浜市西区みなとみらいに位置する、日本丸メモリアルパーク内にある海事博物館です。この博物館は、横浜港をテーマにしており、その歴史や役割を学ぶことができる施設です。元々は「横浜マリタイムミュージアム」という名称で、2009年4月に「横浜みなと博物館」として再オープンしました。
横浜みなと博物館は、開港以来160年にわたる横浜港の歴史を紹介する常設展示「横浜港の歴史」ゾーンと、横浜港の働きや役割を学べる「横浜港の再発見」ゾーンから構成されています。また、帆船日本丸や港湾技術の発展に焦点を当てた展示もあり、子供から大人まで楽しめる内容となっています。
「横浜港の歴史」ゾーンでは、黒船来航以来の横浜港の歴史を、7つの時代に分けて展示しています。江戸時代の吉田新田や横浜村の時代から、ペリー来航、大さん橋建設、戦中・戦後の横浜港、そして現代までの横浜港の進化を学ぶことができます。
展示では、模型や大型スクリーンを使用した「横浜開港」の映像展示や、ガントリークレーンシミュレーターなどが設置されています。また、船員養成のために建造された帆船日本丸や、横浜港の埋立と築港の技術に関する展示も行われています。
「横浜港の再発見」ゾーンでは、横浜港に関する様々な展示や、操船シミュレーターなどが体験できます。2022年のリニューアルでは、新たに「埋立と築港の技術と歴史」エリアや、VRシアター「みなとカプセル」などが追加され、展示内容も大幅に更新されました。
特に人気の体験型コンテンツとして、VRシアター「みなとカプセル」では、帆船日本丸の展帆やクルーズ船の旅を映像で楽しむことができ、ガントリークレーンシミュレーターでは、コンテナの積み下ろしを体験できます。これらのコンテンツは、博物館に訪れる全ての人々に海事の世界を身近に感じてもらうための工夫がなされています。
2018年3月にオープンした柳原良平アートミュージアムでは、横浜出身のアーティスト柳原良平の作品が展示されています。船や港をテーマにしたイラストレーションやグラフィックデザインなど、約50点の作品が展示されており、年に数回展示内容が更新されます。
横浜みなと博物館内には、海事専門のライブラリーも併設されています。専門書や児童書、雑誌、映像資料などが所蔵されており、資料の閲覧が可能です。また、特別展示室では、年に数回の企画展や関連イベントが開催され、訪れる人々に新たな視点を提供しています。
横浜みなと博物館の前身である「横浜海洋科学博物館」は1961年に開館し、20年以上にわたり運営されましたが、老朽化に伴い、1988年に閉館しました。その後、1989年3月25日に「横浜マリタイムミュージアム」として再オープンし、横浜港開港150周年を迎えた2009年4月に「横浜みなと博物館」に改称されました。
さらに、2021年6月から1年間のリニューアル工事を経て、2022年6月28日に再びリニューアルオープンしました。このリニューアルにより、プロジェクションマッピングや新たな展示エリア、体験型コンテンツが追加され、博物館全体の展示内容が大幅に強化されました。
1853年の黒船来航から横浜開港に至るまでの歴史を、大型映像で紹介する展示です。迫力ある映像で、横浜港の重要な歴史を振り返ることができます。
展示エリアでは、1894年の大さん橋のスクリューパイルや、関東大震災時に多数の被災者を救助した貨客船「アンドレ・ルボン」の模型、そしてガントリークレーンシミュレーターなど、多くの興味深い展示物が揃っています。
横浜港操船シミュレーターでは、横浜港を再現した映像の中で、小型船の操縦を体験できます。また、フォトスポットでは、帆船日本丸や昔の大さん橋の背景を選んで記念撮影が可能です。
「横浜港と世界のパートナー」コーナーでは、姉妹港や友好港、貿易協力港との交流について紹介しています。横浜港に贈られた記念品も展示されており、国際的な港としての横浜港の役割を学ぶことができます。
横浜みなと博物館は、横浜港の歴史や役割について、子供から大人まで楽しみながら学べる施設です。歴史と最新技術が融合した展示を通じて、訪れる人々に新たな発見と感動を提供します。ぜひ、横浜みなと博物館を訪れて、横浜港の魅力を体験してみてください。