神奈川県 » 横浜 » 横浜 みなとみらい

横浜情報文化センター

(よこはま じょうほう ぶんか)

横浜情報文化センターは、日本新聞博物館と放送ライブラリーを中心に、多目的ホールやオフィススペースを備えた複合施設です。この施設は、情報関連企業が入居するオフィススペースを有し、横浜市中区の中心地に位置しています。横浜情報文化センターは、横浜市の情報発信と文化交流の拠点として、多くの人々に利用されています。

旧館と新館の構成

横浜情報文化センターは、旧・横浜商工奨励館を再利用した4階建ての旧館部分と、新たに建設された12階建ての新館部分から構成されています。旧館部分は、近代建築としての価値が評価され、1999年(平成11年)2月に「横浜市認定歴史的建造物」に指定されました。この旧館は、横浜の歴史的景観を形成する重要な建物の一つであり、周囲には「キングの塔」の愛称で親しまれている神奈川県庁本庁舎や、横浜地方裁判所など、他の歴史的建造物も点在しています。

横浜商工奨励館の歴史

設立の背景と役割

旧横浜商工奨励館は、関東大震災後の横浜復興の一環として、1929年(昭和4年)に設立されました。当初は、商品陳列所としての役割を担い、横浜商工会議所を中心に商業の発展を支える拠点として機能しました。しかし、第二次世界大戦中には軍事高揚目的で利用され、戦後は横浜税関が一時的に執務を行うなど、時代の変遷に伴い様々な役割を果たしてきました。

沿革と転機

横浜商工奨励館の歴史は、多くの転機を迎えました。1924年8月1日に、横浜商工会議所が「商品陳列所設置補助に関する件」について申請し、1929年4月23日に横浜市商工奨励館が新築・開館しました。同年、昭和天皇が横浜市の震災復興状況を視察するために商工奨励館を訪れました。商工奨励館は、その後も商業活動の中心としての役割を果たし続けましたが、1975年には横浜商工会議所が移転しました。1999年2月には、横浜市認定歴史的建造物に認定され、その保存価値が再評価されました。そして、2000年には横浜情報文化センターとして再開され、同年10月には日本新聞博物館が入居しました。

旧館の建築とデザイン

旧横浜商工奨励館(現・横浜情報文化センター旧館部分)は、昭和初期を代表する建築物として評価されています。鉄筋コンクリート造りの4階建てで、1階と2階には商品陳列所が設けられ、3階には各種事務所や貴賓室、4階には横浜商工会議所が配置されていました。屋上には横浜港を一望できるスペースや、イベントを楽しむための施設も整えられていました。

新館の建設と機能

横浜情報文化センターは、旧館部分を保存しつつ、新たに12階建ての新館部分を中央部に建設しました。この新館には、日本新聞博物館や放送ライブラリーが入居しており、情報文化の発信拠点として機能しています。また、IT企業が入居するオフィススペースも設けられており、情報技術に関する国際シンポジウム「Cool Chips」の会場としても利用されています。新館の建築デザインは、現代の都市建築の特徴を取り入れつつ、エネルギー効率の高い設計が施されています。

貸出施設とその利用

情文ホール

横浜情報文化センターには、多目的に利用できる「情文ホール」があります。情文ホールは、180m²の広さを持ち、可動式の客席が239席配置されています。音響設備や200インチのスクリーン、資料提示装置(OHP)などが完備されており、講演会やシンポジウム、映画上映など様々なイベントが開催されています。

大・小会議室

また、センター内には収容人数32人の大会議室と、収容人数20人の小会議室があります。大会議室は110m²、小会議室は60m²の広さがあり、それぞれテレビ・ビデオ・プロジェクター・OAボードなどの付属機材が備えられています。これらの会議室は、ビジネスミーティングや研修会など、多様な用途に利用されています。

旧貴賓室

さらに、センター内にはかつての貴賓室が保存されており、見学することができます。この旧貴賓室は、歴史的な価値を持つ空間として、訪れる人々に当時の雰囲気を感じさせる場となっています。

横浜情報文化センターの役割と未来

横浜情報文化センターは、歴史的な建造物と現代の情報文化を融合させた施設として、横浜市の文化発信の一翼を担っています。旧横浜商工奨励館の歴史を継承しながら、現代のニーズに対応する機能を備えることで、今後も横浜市の情報文化の発展に寄与し続けることでしょう。

Information

名称
横浜情報文化センター
(よこはま じょうほう ぶんか)

横浜 みなとみらい

神奈川県