湘南台文化センターは、神奈川県藤沢市に位置する藤沢市立の文化施設です。この施設は、地域の文化活動を支える拠点として、多くの市民に利用されています。
湘南台文化センターは、湘南台地区の公民館やこども館、市民シアターなど、多様な施設が集まる複合施設です。その外観は大小の球状構造物が特徴で、直径37mの市民シアターと直径23mの「宇宙劇場」が目を引きます。これらの構造物はそれぞれ宇宙儀と地球儀をモチーフにしており、建物自体が一つのアート作品のように感じられます。
この文化センターの設計は、長谷川逸子氏によるもので、1986年のコンペで最優秀賞を受賞しました。構造設計は梅沢建築構造研究所が担当し、地下2階、地上4階建ての構造となっています。1987年7月に着工し、1989年7月にはこども館が先行して開館、その翌年には施設全体が完成しました。
こども館では、世界の民族衣装などの展示物があり、子どもたちは自由に触れることができます。また、併設された「宇宙劇場」は、開館当時、神奈川県内で2番目に大きなプラネタリウムとして話題を呼びました。ここでは、子ども向けのプログラムや一般向けのプログラムが用意され、時間帯によっては全天周映画も楽しめます。
展示ホールやギャラリーも充実しており、さまざまな展示やイベントが開催されています。また、宇宙劇場は160席を有し、直径20mの傾斜式ドームスクリーンが設置されています。プラネタリウムの設備には、五藤光学製のCHIRON HYBRIDが採用されており、4Kプロジェクターで鮮明な映像を楽しむことができます。
市民シアターは1990年10月6日に開館しました。600席を有するこのホールは、円形の舞台が特徴で、独自の構造を持っています。舞台は直径5.3mの半円形で、同じく直径5.3mのオーケストラ・ピットと組み合わせて使用されます。これらの設備は、独立して電動で昇降することができ、多彩な演出が可能です。
観客席は後方に向かって窄まった扇形の配置で、新国立劇場中劇場に似た設計が採用されています。リハーサル室は床面積約110㎡と広々としており、また、24chミキサーを備えた調整室を有するスタジオも併設されています。
湘南台文化センターには、文化施設以外にも市民サービスを提供する行政サービス施設が併設されています。
湘南台文化センターは、交通アクセスも非常に便利です。
湘南台文化センターは、その独特な建物のデザインから、映画やテレビドラマのロケ地としても利用されています。例えば、『轟轟戦隊ボウケンジャー』では、架空の博物館「サージェスミュージアム」の施設「プレシャス・バンク」として、また『仮面ライダーエグゼイド』では第28話の戦闘シーンの舞台として使用されました。さらに、映画『ヤッターマン』では、ドロンボー一家の基地として登場するなど、さまざまな作品でその姿を見ることができます。
湘南台文化センターは、地域の文化活動を支えるだけでなく、メディアでも注目される存在です。その多彩な施設とイベントは、訪れる人々に豊かな文化体験を提供し続けています。