最近では、「シラス丼」がテレビや雑誌で取り上げられ有名になりつつあるが、この「江の島丼」こそが元祖江の島名物丼なんだという。
その昔は、「サザエ」が江の島名物として有名であった。そこで、これを使った名物料理が作れないかと考案したのが、「江の島丼」のはじまりである。明治末期から大正初期にかけて江の島島内の飲食店で提供され始めた。
「サザエの切り身」を自家製出汁で煮立たせ、そこにといた卵を流し込んで蓋をし、「サザエ」の旨味を凝縮させ閉じ込める。しばらくして蓋をとり、あったかご飯に乗せて完成。磯の風味広がる一杯を是非食べてみたい。
江ノ島にある1927年に創業した「ハルミ食堂（江の島 ハルミ）」がこの料理の発祥地とされており、島内や周辺の飲食店で楽しむことができます。江の島丼は、親子丼の代わりに鶏肉と鶏卵の代わりにサザエの身を使用したものと言えるでしょう。
なお、今でも一部の飲食店では「サザエ丼」という名前を使用しています。かつては江の島で採れるサザエを使っていましたが、後に島内の漁獲量が減少したため、現在では千葉や伊豆産のサザエが使用されています。