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真鶴 貴船神社

(きぶね じんじゃ)

貴船神社は、神奈川県足柄下郡真鶴町にある歴史ある神社です。大国主大神、事代主大神、少彦名大神を祀り、例大祭である貴船まつりは、重要無形民俗文化財に指定されています。

神社の概要

貴船神社は、真鶴町の中心に位置し、地元住民から深い信仰を集めています。この神社は、京都府京都市にある貴船神社とは別の由来を持ち、独自の歴史と文化を育んできました。

祀られている神々

貴船神社には以下の神々が祀られています:

神社の歴史

貴船神社の歴史は、以下のような重要な出来事に彩られています:

創建と初期の歴史

寛平元年(889年)、真鶴岬の沖合で木像12体と書状が発見され、それを機に村の鎮守として社殿が建立されました。これが貴船神社の始まりとされ、当初は「貴宮大明神」と称されていました。

江戸時代から明治時代の発展

寛文12年(1678年)、真鶴港で貴船まつりの起源とされる船中祈祷が行われていた記録が残されています。明治元年(1868年)には、神社の名称が現在の「貴船神社」に改称され、1873年には郷社に指定されました。

昭和時代以降の出来事

昭和33年(1958年)、貴船まつりが神奈川県指定無形文化財に指定され、その後も幾度となく文化財としての指定を受けています。社殿は関東大震災後に再建され、現在の位置に遷座されています。

境内の見どころ

貴船神社の境内には、歴史的な建造物や特別な場所が多くあります。

本殿と清めの石段

貴船神社の本殿は、震災に強い鉄筋で造られた珍しい建物です。また、108段の「清めの石段」は煩悩の数にちなんでおり、参拝者が修行の道のりを象徴するものとして、町産の小松石で作られています。

心願成就石と厄除厄払門

境内には「心願成就石」が奉斎され、参詣者が願いを込めて祈念します。また、「厄除厄払門」は、人形(ひとがた)を模した石門で、参拝者の厄除けを祈願する場所です。

頼朝腰掛石と慰霊碑

源頼朝が石橋山合戦の際に休憩したとされる「頼朝腰掛石」も境内にあり、歴史的な逸話を感じさせます。また、太平洋戦争での戦没者を慰霊する碑もあり、毎年8月15日に慰霊式典が行われます。

境内社

貴船神社の境内には、さまざまな境内社があり、地域の信仰の中心となっています。

祖霊社

町の氏子総代や戦没者を祀る社で、旧社殿がそのまま使用されています。

山神社と龍神社

山神社は、真鶴半島のお林内に祀られていた神社で、龍神社は海神を祀る社として、漁業関係者から厚い信仰を集めています。

淡島明神社と貴船稲荷社

淡島明神社は、和歌山県から勧請された社で、女性の守護神としての信仰があります。貴船稲荷社は、古くからの稲荷信仰を受け継ぐ社で、節分の際には初午の神事が行われます。

貴船まつり(例大祭)

貴船まつりは、貴船神社の例大祭であり、毎年7月の最終土曜日とその前日に行われます。小早船や神輿船が華やかに飾られ、真鶴港を舞台に海上渡御が行われる様子は圧巻です。

日本三大船祭りの一つ

この祭りは、昭和33年に神奈川県指定無形文化財に指定され、昭和51年には無形民俗文化財として認定されました。広島県の厳島神社で行われる管絃祭や宮城県の鹽竈みなと祭と並び、日本三大船祭りの一つに数えられています。

祭礼

貴船神社では、年間を通じて多くの祭礼が行われます。

アクセス

貴船神社へは、JR東日本東海道線の真鶴駅から徒歩15分、または伊豆箱根バスで「宮前」バス停下車すぐの場所にあります。

Information

名称
真鶴 貴船神社
(きぶね じんじゃ)

湯河原・真鶴

神奈川県