幕山公園は、神奈川県足柄下郡湯河原町鍛冶屋に位置する町営の都市公園（風致公園）です。この公園は、豊かな自然と美しい風景が魅力であり、多くの観光客や地元住民に親しまれています。
幕山公園は、新崎川（にいざきがわ）の上流、幕山（まくやま）の南側山麓に広がる公園で、1980年（昭和55年）に完成しました。その後、1996年（平成8年）には、北隣の山麓に約4,000本の梅が植えられた湯河原梅林（ゆがわらばいりん、または幕山梅林）が完成しました。湯河原梅林は「花梅」として知られており、梅の実を収穫することはありません。そのため、近隣の小田原にある曽我梅林のように、梅の実を利用した地元産のお土産品はありませんが、美しい梅の花を楽しむことができます。
幕山公園の目玉の一つである湯河原梅林は、毎年2月から3月にかけて開催される「梅の宴」で多くの人々を魅了します。約4,000本の梅の花が一斉に咲き誇る光景は圧巻で、訪れる人々に春の訪れを感じさせてくれます。梅林の見頃には、多くの観光客が訪れ、公園全体が梅の香りに包まれます。
公園内には、幕岩と呼ばれる大きな岩があり、ロッククライミングを楽しむことができるスポットとしても人気です。このエリアは、クライマーにとっては挑戦の場であり、初心者から上級者まで幅広いレベルの人々が訪れます。
幕山公園には、管理棟やトイレ、四阿（東屋）などの施設が整備されており、訪れる人々の快適な利用をサポートしています。また、多目的広場やアスレチック施設もあり、家族連れや子どもたちが遊ぶ場としても適しています。さらに、予約制のバーベキューエリアが設けられており、自然の中での食事を楽しむことができます。
幕山公園にはシャクナゲ園もあり、春には色とりどりのシャクナゲが咲き誇ります。シャクナゲの花々は、訪れる人々に彩り豊かな風景を提供し、梅の季節が終わった後でも楽しむことができるポイントとなっています。
「梅の宴」は、幕山公園の代表的なイベントで、2月上旬から3月中旬にかけて開催されます。この期間中は、多くの観光客で賑わい、入園料が200円、普通車の駐車料金が500円、大型バスは2000円の駐車料金が設定されています。混雑対策としても、このイベント期間中には入園料が設定されており、訪れる人々にスムーズな観覧体験を提供しています。
幕山公園は、1980年（昭和55年）5月に完成しました。その後、1996年（平成8年）には湯河原梅林が一般公開され、2月18日には多くの人々にその美しい梅の花を楽しんでもらうことができました。同年3月3日には、町村合併40周年を記念して記念碑の除幕式が行われ、幕山公園の開設を祝う植樹が行われました。
1997年（平成9年）3月2日には、管理棟の2階に「民話の館」が完成しました。この施設では、湯河原町やその周辺地域に伝わる民話や伝承を紹介しており、訪れる人々に地域の歴史や文化を伝える役割を果たしています。
幕山公園は、神奈川県足柄下郡湯河原町鍛冶屋に位置しています。公園へのアクセスは、湯河原駅から車で約10分、またはバスで「幕山公園前」バス停下車すぐです。駐車場も完備されており、訪れる人々にとってアクセスしやすい立地となっています。