ポーラ美術館は、神奈川県足柄下郡箱根町仙石原に位置する美術館です。「箱根と自然と美術の共生」をコンセプトに、2002年9月に開館しました。この美術館は富士箱根伊豆国立公園内にあり、自然との調和を大切にした施設として知られています。周囲にはブナやヒメシャラなどの豊かな植生が広がる遊歩道も整備されています。
この美術館は、ポーラ化粧品で知られるポーラ創業家2代目の鈴木常司が、数十年にわたって収集した美術品約9,500点を展示するために設立されました。現在の収蔵作品数は約10,000点に達しており、そのコレクションは多岐にわたります。
ポーラ美術館の収蔵品は、モネ、ルノワールを中心とした印象派やエコール・ド・パリ、20世紀絵画を中心とする西洋近代絵画など約10,000点を所蔵しており、日本最大級の印象派絵画のコレクションとして知られています。
西洋絵画、日本の洋画、日本画、版画、彫刻、東洋陶磁、日本の近現代陶芸、ガラス工芸、化粧道具などを含みます。特に、西洋絵画ではモネ、ルノワール、セザンヌ、ファン・ゴッホ、ピカソといった巨匠たちの作品が中心となっており、これに黒田清輝、岸田劉生、杉山寧など日本の名作が加わります。これらの作品は、世界的にも高い評価を受けているものが多く、訪れる人々を魅了しています。
19世紀以降の西洋絵画や近代日本絵画が中心で、5つの展示室のうち3室がこれらの絵画に充てられています。残りの2室は東洋陶磁、ガラス工芸、化粧道具の展示に使われています。
ポーラ美術館では、常設展示のほかに、様々な企画展示が行われています。また、講演会やギャラリートークといった普及活動にも力を入れており、美術に関する知識を広めるための取り組みが積極的に行われています。さらに、2018年からは大日本印刷(DNP)子会社と協力して、所蔵作品の画像データ貸し出しも開始し、美術館の収蔵品を多くの人々と共有する活動を展開しています。
ポーラ美術館は、自然との調和を重視しており、その象徴として「風の遊ぶ散歩道」という遊歩道が2013年にオープンしました。この遊歩道は富士箱根伊豆国立公園内の広葉樹林の中に全長約1kmの木道が設置されており、訪れる人々はブナやヒメシャラなど四季折々の自然を楽しみながら散策することができます。自然と美術を一度に楽しむことができるこの遊歩道は、多くの来館者に親しまれています。
ポーラ美術館には、以下のような名作が収蔵されています。
ポーラ美術館へのアクセスは、以下の通りです。
9:00~17:00
無休
大人 1,800円
大・高校生 1,300円
シニア(65歳以上)1,600円
中学生以下 無料
公共交通機関:
箱根登山鉄道強羅駅より観光施設めぐりバス湿生花園行き、15分
車:
東名、御殿場ICより約20分、箱根湯本より約25分