フランス人のガラス工芸家で宝飾デザイナーでもあるルネ・ラリック(1860-1945)の作品が展示されています。
ルネ・ラリックはアール・ヌーヴォーとアール・デコという美術様式の両時代で活躍しました。
約1,500点の作品が収蔵されており、そのうち約230点が常設展示されています。初期のジュエリーや装飾品、中期のガラス作品、後期の建築装飾など、ルネ・ラリックの創作活動を見ることができます。
「ラリックの仕事場」は、ラリックの仕事場を再現した空間、ラリックがデザインしたドアノブもあります。
ジュエリー作家として活躍した1900年頃のフランスを再現した部屋「ベル・エポックの部屋」も展示されています。
また、建物自体も2006年に日本建設業連合会主催の第47回BCS賞を受賞しています。
美術館内には「特別展示 ル・トラン」というエリアがあり、そこではラリックが手がけた室内装飾が展示されています。
オリエント急行(特別展示 ル・トラン)
かつてコート・ダジュール急行やオリエント急行で使用されたコートダジュール型プルマン車(No.4158E)も展示されています。
実際に1988年にオリエント急行'88として日本国内を走行したこの車両に乗ることができ、カフェとして営業しているため、お茶やスイーツを楽しむこともできます。
施設としては、ミュージアム、ラリック社製の香水などを取り揃えているショップ、カフェレストラン、そして特別展示ル・トランがあります。中庭には美しい緑が広がり、一年中爽やかな景色を楽しむことができます。
ルネ・ラリック
ラリックのガラス工芸品には、アール・ヌーヴォー時代に好まれたモチーフである動物、女性像、花などが多く見られます。
彼は乳白色で半透明のオパルセント・グラスを主に使用し、光の当たり方によって微妙に色合いが変わる特徴を活かしました。
1920年代中頃からは色ガラスの作品も増えましたが、一般的には単色の使用が主流でした。技法としては、「型吹き成形」と「プレス成形」がよく使われました。
「型吹き成形」とは、鉄製の凹型に溶けたガラスを空気圧で押し込む方法です。
「プレス成形」とは、凹型と凸型を使用し、凹型にガラスを流し込んでから凸型で押さえる方法です。
お庭が見える部屋や屋外の木道を歩くこともでき、季節の植物を楽しむことができます!また、美術館の正面にある建物には、実際にオリエント急行として使われた車両が丸ごと展示されています。この車両の内部はカフェとして営業しており、ラリックさんのデザインが施されています(※直接予約が必要です)。さらに、美術館内では、かっこいい昔の車、赤いフォードや緑色の車などにも出会うことができます。
ミュージアム 9:00~16:00
レストラン 11:00~17:00
第3木曜日(8月無休、展示替のため臨時休館あり)
ミュージアム入館料
大人 1,500円
大学生・高校生・シニア(65歳以上)1,300円
中学生・小学生 800円